ベトナムの十二支と食文化
日本ではもう正月ムードもおわった頃だと思いますが
ベトナムの暦は旧暦で動いてるため、年明けが1月末~2月になります
つまり、今がちょうど年末の忘年会シーズンで、もうすぐテト(旧正月)です。
ちなみに、2019年は2月5日が旧暦での元旦で、その前後2月2日の土曜から2月10日の日曜まで、9連休が一般的。
今年はどこにも行く予定はないので、静かなハノイでゆっくり休暇をとろうとおもいます。
日本の正月といえば、その年の干支の動物が書かれたデザインなどを多く見かけますが、
ベトナムも日本と同じく中国から色々と文化が入っているため、干支が存在し
日本と同じ様に、正月飾りなどに干支が書かれたデザインなどを見かけます。
日本の2019年の干支は猪(いのしし)ですが、ベトナムの干支では豚です。
豚?と思って、中国の干支を調べてみた所
「子、丑、寅、卯、辰、巳、午、未、申、酉、戌、亥」
と、基本は日本と十二支は同じようなのですが
亥は、中国では豚のことのようなので
実はベトナムの十二支の豚に関しては、中国の文化をそのまま受け継いでいるようでした。
他にも、ベトナムの十二支には、日本や中国と違う点(動物)があります。
十二支は日本では
「鼠、牛、虎、兎、龍、蛇、馬、羊、猿、鶏、犬、猪」
ですが
ベトナムの十二支では
「鼠、水牛、虎、猫、龍、蛇、馬、山羊、猿、鶏、犬、豚」
となります
牛の位置には、ベトナムでお馴染み、水牛がいます
少し田舎の畑や田んぼに多くいますね、食材としても出回っており、ベトナムにいると食べる機会も多いです。
おそらく牛よりも馴染みがある、水牛に変わっていったのではないかとおもいます。
兎はベトナムではあまり馴染みがないらしく、干支の兎は馴染みのある猫になっています。
最近は禁止されているらしいですが、ベトナムでは猫も食べます、りっぱな食材です。
禁止されてるはずですが、町中でもレストランの看板を見かけますし、食べられる店もまだまだあるようです
ちなみにベトナムでは犬も食べます、しかもかなり一般的な食材として浸透しており、町中で丸焼きなどをちょいちょい見かけるレベルですね、犬はすこし高級料理のポジションにあるようです。
羊も兎と同じくベトナムではあまり馴染みのない動物のようで、やはり馴染みのある山羊になっています。
山羊もベトナムではおなじみの食材ですね、いろんなお店で良く見かけます。
日本で肉というと「豚、牛、鶏」が定番ですが、ベトナムでは「豚、鶏、アヒル、山羊」というぐらい定番の食材です
ベトナムでは山羊は、おっぱいから脳ミソ、血まで定番の食材となってます、山羊鍋(Lẩu Dê)もおなじみですね。
そして干支と食材の話つながりで他の干支はどうかというと
鼠や、蛇もベトナムでは立派な食材です。
ハノイなどの市街地ではあまり見かけませんが、田舎ではまだまだ良く食べられてます
ちなみにネズミといっても街で見かけるようなドブネズミではなく、野山に住む野ネズミのようですが。
一ヶ月前ぐらいにfacebookに絶滅危惧種の猿を食べる動画をアップしたとかでニュースになってましたが
中南部の方では猿も普通に食材のようで、猿を食べる文化も今も残っているようです。
馬も北部の山の方ではやはり食べるらしく、血の塊や内蔵などをごった煮にした鍋なんかが有名とのこと。
干支の中では、虎はベトナムで食べると聞いたことがないですが
虎の骨はお酒につけたり、ペーストにしたりで漢方としては利用するようです。
一応ベトナムには野生の虎が居るらしいのですが、2016年の段階で確認できてるのは5頭
絶滅一歩手前で繁殖や流通がないので、食べたくても食べられないだけではないかなと・・・
ちなみに龍ですが、タツノオトシゴが滋養強壮の漢方薬として干物が割と一般的に市場などに出回ってます、お酒につけたりするようです
海のある地域などでは食べたりもするようです
ベトナムの食文化では、十二支も全て食材なのです。