ベトナムの電気料金とインフレ
2019年3月20日に、ベトナムの電気料金の値上げが発表されました。
3月20日から+8.36%引き上げのようです。
ベトナムの成長とインフレ
私がベトナムにきた2013年から2018年の5年間で、実質GDPが約1.4倍とものすごい勢いで経済成長しています
そのため、ベトナム国内でもインフレが進んでおり、年々物価なども上がっていきます
毎年数%程度のインフレ率なんですが、その成長が続いているので
2013年から2018年までのインフレ率を調べると約23.1%
実際1食、25000~30000ドンで食べれたローカルの食事が、今は35000ドン程度になっていたり
5000ドンで飲めたビアホイのビールが、いまは8000ドン程度と
長期で滞在していると、実際にローカルの環境でも値段が上がっているのが体感できる程です
実際ベトナムでは、給与もインフレに合わせて上がっていく為
基本的にはベトナム社員などは給与査定も年に4~8%程度、何もしなくても昇給するのが慣習となっていますね。
オフショア開発などの単価も、それに合わせ年々上がる傾向があります。
日本とベトナムでどのぐらい電気代が違うのか?
電気代は日本でもベトナムでも、使用量に応じて、累進で単価がどんどん高くなる料金体系で、使えば使うほど1kWの単価が高くなってしまいます
一人で生活すると消費量が小さいので、1kW辺りの平均単価が安くなる
家族など大人数で生活するほど消費量が多くなるので、1kW辺りの単価が高くなる
このあたりは個々の状況によって、勿論違ってきます
日本は最小単価と最大単価で1.5倍程度、ベトナムは1.75倍程度離れているため
特にベトナムでは消費が多いほど割高になります
日本での電気代は電力会社や時期(燃料費など)で単価が変動していますが
2019年3月の東京電力の値段参考にすると
120kWまでは 1kW 19.5円
300kW超えると 1kW 30円 程度です
ベトナムも日本と同じく消費量に応じて料金が変わりますが
電力会社は1社しかない独占状態で固定単価のため、会社や月によって単価は変動しません
インフレなどの状況に応じ、数ヶ月~数年単位で値上げする感じになってます
3月の電気代の明細を確認すると
50kWまでは 1kW 1549VND(7.39円)
400kW超えると 1kW 2701VND(12.88円)
でした。
電気代アップのニュース通り+8.36%になるとすると
400kW超えの料金が 1kW 約 2926.8VND になります
3/22の時点でのレートで日本円換算すると
1kW 13.96円ですね。
(追記)改定後の金額の詳細は下記のようです
0-50kWh 1,678VND
51-100kWh 1,734VND
101-200kWh 2,014VND
201-300 kWh 2,536VND
301-400 kWh 2,834VND
401kWh以上 2,927VND
単純に単価比較できないベトナムでの電気料金の落とし穴
ベトナムと日本の電気料金の単価を単純比較すると
ベトナムの1kWの料金は、日本の半額以下となります
では、日本の生活と比べて、電気代が半額以下になるのか?というと
実際にはそんなことはないと思います
理由はいくつかありますが
- 日本人が住むマンション、アパートなどでは基本オール電化が多い
- エアコンなどの電化製品の品質や、そもそも電圧の違いで、電化製品の消費電力が日本より大きい
- 気密性や間取りなどの影響で、空調の効率が悪い
- 日本と比べて気候の問題で、エアコンをつける時間、期間が長い
などなど、いろんな要素が組み合わさって、単価が安いメリットが打ち消されてしまい
結果的に電気代は日本での生活とほぼ変わらなかったり
ひどいと日本よりも高くなる月もあります
一応冬のあるハノイでも、5~10月ぐらいの期間は、日中はエアコン必須だと思います、というか日中だけではなく家にいる場合は1日中必須みたいな感じです
西日が直接当たるような建物では、3~11月ぐらいはエアコン必須な期間になるのではないかと
ちなみに、うちは家族5人で、夏場は月2万円程度、子供が夏休みで1日家にいる場合などは、月に3万円程度の電気代かかってます